COLUMN
JUAスタッフによるコラム
2026年4月30日
JUAスタッフ便り vol.20
JUAスタッフの日常などなんでもありのコラムです。
「このような大惨事を引き起こし、本当に申し訳ございませんでした。」と言って、その人はまず深々と頭を下げた。3.11から15年経った福島県双葉郡富岡市にある東京電力廃炉資料館の広報担当官。福島第一原発にはそこからバスで20分ほど掛かる。ほぼ4時間を掛けて水素爆発に至った経緯、廃炉へのプロセス、デブリ取り出しの現状、安全対策について説明しながら福島第1原発の案内をしてくれた。放射線の線量計を携帯しながら歩くが、放射能レベルは歯医者でレントゲンを取るより少し低い程度にコントロールできているし防護服を着ている人もいない。それでも廃炉処理に少なくともあと40年は掛かる。真っ青な海を背にして壊れた炉が聳え立ち、今日も数千人の人間が、早朝から黙々と廃炉に向かって作業をする。もしも非常用電源が地下に設置されておらず津波で水没しなければ。もしも東京電力のTOP陣が設計ミスのアドバイスに耳を傾けていれば。。。水素爆発はきっと防ぐ事が出来た。担いきれない責任を自分も背負うと決めて、その担当官はまた明日も頭を下げるのだろう。「もし良ければ10年経ったらまた来て下さい。少しずつ変わっていると思います。」と言ってにっこり笑った。